ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか|書評

書評・要約

この本は、お金よりも時間を大切にすることで、心にゆとりのある生活を送れる方法を教えてくれる本です。

仕事の日はお金を稼ぐために、残業で時間が無いし、休日は体を休めるので精一杯だな〜。

確かに時間は大切だけど、お金がないと休日のショッピングが楽しめないよ。

こんな方は、今回紹介する「ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか」を読み、ドイツ人の生活を自分の生活に取り入れることで、時間とお金の使い方が変わり、今よりも豊かな生活を送れるようになります。

僕は残業を頑張っているから彼らの年収よりかは多いけど、今の生活には満足できていないな。

統計ポータル「スタティスタ」によると、2017年の秋に行われたアンケート調査で「自分の生活に満足していますか?」という問いに対して「非常に満足している」もしくは「かなり満足している」と答えた人の比率は、93%に達した。

これに対し、日本の内閣政府が2017年8月に発表した世論調査の結果によると、「生活に満足している」と答えた市民の比率は73.9%でドイツよりも20ポイント近く低くなっている。

たかひろ
たかひろ

年収が低いながらも、生活を楽しむ術を知ってそうだね!

ドイツと日本の生活満足度の差はどこにあるのでしょうか?

相違点を見ながら僕なりの考えを書きました。

相違点①:働き方

ドイツは新しい通貨が自由時間と言われるほどお金よりも時間を大切にします。

理由として

  • 給料を引き上げるために、家族や友人と過ごす時間を削りたくない
  • 管理職になってストレスの多い生活はしたくない

これらがあげられます。

効率重視の働き方

ドイツ人は質素で倹約家が多いですが、お金だけでなく仕事にかかる労力も節約します。

仕事を始める前に、その仕事に注ぎ込む

  • 労力
  • 費用
  • 時間

これらを考慮します。

そして、その仕事から得られる成果や見返りと比較し、「成果<手間、費用」の場合初めからその仕事はしません。

たかひろ
たかひろ

手前や費用以外にも、やりたくない仕事やストレスの溜まりそうな仕事を嫌々引き受けている方も多いはず。

 

この「成果<手間、費用」の考え方は投資にも使えます。

たかひろ
たかひろ

僕は投資に手間や時間をかけたくなかったので、インデックス投資だけをしてるよ!

インデックス投資の魅力といえば

  • 少額で広範囲な分散投資が可能(例えば、人気のs&p500では、米国を代表する主要大型株500社に分散)
  • 専門知識がそれほどなくていい
  • 時間を取られない
  • つみたてNISAやiDecoなどの優遇税制の対象商品もある

一度つみたて設定をしてしまえば、毎月自動で買ってくれるので手間もかからず、少額で分散投資ができ、空いた時間で副業をしたりして、効率よく自分の時間を使えます。

しかし高配当株投資をしようとしたらどうなるか?

まずは株を買う際にその会社の

  • 収益性(儲かっているか)
  • 安定性(不況でも手堅く利益がだせるか)
  • 安全性(不況でもつぶれないか)
  • 成長性(今後業績は伸びていきそうか)

これらを考えながら買っていかなくてはなりません。

また、リスクを分散させるために

  • 色々な業界の会社
  • 色々なビジネスモデルの会社

というように何社も買うことが高配当株投資においては大前提です。

たかひろ
たかひろ

高配当株は、最低でも30銘柄、最終的には80銘柄ぐらいリスクを分散させる必要がある。アメリカの有名高配当株ファンドもこのぐらい分散されているよ!

さらに月3万円の配当金を受け取るには、年間4%(税引き後)の利回りと仮定すると、年間で約900万円のお金が必要となります。

僕自身これは「成果<手間、費用」だったのでインデックス投資のみをしています。

インデックス投資は早く始めれば始めるほどお得です。

少額からでもやることに意味があるので、まだの方はこちらの記事から証券口座を開設してみてください。

きっと未来が豊かになります。

労働時間

OECDによると、ドイツの労働者1人あたりの2017年の年間労動時間は、1365時間で日本(1710時間)よりも約21%短く、彼らが働く時間は日本人よりも毎年354時間短いということが分かっています。

この理由としてドイツでは、労働者の健康を守るために労働時間について厳しい法律があるからです。

一方日本ではどうでしょうか?

ドイツとは逆に長時間労働による

  • 過労死
  • 過労自殺

これらが問題となっています。

人間は仕事をするために生きているのではありません。

大半のドイツ人は、「仕事はあくまでも生活の糧を得るための手段に過ぎない。個人の生活を犠牲にはしない」という原則を持っている。

我々日本人にもこの考え方が必要ではないでしょうか?

日本人の個人の生活、つまり自由に使える時間を計算してみました。

5勤2休で1日8時間働くと仮定します。

そうすると1週間で40時間働きます。

そして生命維持に必要な睡眠ですが、日本の平均睡眠時間は8時間と言われているので、1週間で56時間を睡眠に使います。

労働時間(40時間)+睡眠時間(56時間)=96時間

168時間(1週間の時間)ー96時間=72時間

自由に使える時間は1週間で72時間です。

これが多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだと思います。

しかし、この自由に使える時間の中には

  • 通勤時間
  • 弁当を作る時間
  • 仕事に必要な物の買い出し

こういった仕事をするための準備時間も含まれています。

ということを考えると本当に自由に使える時間は、ごく僅かです。

この自由に使える時間が少ないからこそ、心にゆとりがなくなり、浪費行動に走ってしまい、また「お金を稼がなくては」と残業をして、負のスパイラルに陥っているように感じます。

相違点②:休日の過ごし方

休日の過ごし方での相違点はお金を使うか使わないかです。

ドイツ人は海辺や山で自然を満喫したり、そして家族と一緒の時間を楽しむことを余暇に最も重視しています。

その他にも

  • サイクリング
  • 散歩
  • ベランダで日光浴
  • 読書

ほとんどお金を使わずに休日を過ごし、リフレッシュしています。

しかし、日本人は先述した通り、自由に使える時間が少ないので短時間で楽しめるショッピングをします。

ショッピングは一時的に幸福感を得ることができますが、買ったものに対して必ずと言っていいほど飽きがきます。

そうすると、また他の物が欲しくなり「買う→飽きる→買う」といったように繰り返してしまします。

浪費行動はお金がいくらあっても足りず、一生幸せになることはできません。

また「物を買う」ということは

  • 物について調べる時間
  • 物を置く場所の確保
  • 物を維持するための費用

これらが必要になり、お金だけではなく時間も奪われます。

時間がないからショッピングで、仕事のストレス発散をしていたのに、買ったものでさらに時間を取られているなんて、、、

たかひろ
たかひろ

逆に言えば「物を買わない、持たない」を意識すれば自然に時間とお金が手に入るよ!

少ないお金で豊かになるためには、休日の過ごし方を変えていく必要があります。

でも散歩って楽しいのかな?

結論、楽しいです。

散歩のメリットについては以下の記事で紹介しています。

お金を使わずに休日を楽しむには、幸福を感じるレベルを下げることが大事です。

今の日本人は、ほとんどの人が幸福を感じるレベルが高いと思います。

  • ブランド品を買う
  • 外食をする

どちらも悪いことではありません。

しかし、これらに慣れてしまうと、お金を使うことでしか幸福を得られなくなります。

まずは、一度公園を散歩してみてください。

  • 「あれっ?散歩って意外と楽しいな」
  • 「この公園こんなに静かで緑が綺麗だったんだ」
  • 「日光を浴びるのって、心が洗われている気がして気持ちいいな」

普段は仕事で頭も体も疲れ果てていますが、自然と触れ合うことで、その疲れた体をお金を使わずにリフレッシュできることに気付くはずです。

日本人は優しすぎる

ドイツは有休消化率が100%

ドイツの大半の企業は社員に毎年30日間の有給休暇を与えており、その消化率は100%です。

全て消化しないと上司から「なぜ全部消化しないのだ」と問いただされる会社もあります。

私の会社と真逆。「有給を取ります」と言えば、嫌な顔をされて使いにくい。

 

エクスペディアの調査によると日本では、「有給休暇を取る際に罪悪感を感じる」と答えた人の比率が63%もあるそうです。

なぜ日本では有給を取りにくのでしょうか?

これには日本人の優しすぎる性格が出ているからです。

ドイツ人のように「休暇を取ることはお互い様」という気持ちを持てば罪悪感を感じることなく有給を取れるはずです。

たかひろ
たかひろ

「有給は自分に与えられた権利だから好きなときに、好きなように使おう!

おもてなし大国の日本

日本人は過度なサービスをしすぎていると著者は言っています。

  • デパートの駐車場で誘導をしてくれる
  • 宅配業者は再配達をしてくれる
  • お土産を買った際に、小分け用の紙袋を余分に入れてくれる
  • 買い物をした際に、雨が降っているときには、紙袋をビニールのカバーで包んでくれる
  • 書店で本を買うと紙のカバーをかけてくれる
  • パンを買った際に、1個ずつビニールで包んだ上で、全てのパンを大きなビニール袋に入れてくれる

ドイツ人はこういったことをしません。

なぜならこれらのサービスは無駄な労力や人件費を使ってるだけと思っているからです。

書店で本を買うと、紙のカバーをかけてくれるサービスや、パンを1個ずつビニールで包むサービスは本当に必要でしょうか?

これらを無くすことができれば労力だけでなく、ゴミの削減にもつながります。

客側の「袋は入りません」という一言だけで店側、さらには環境にも良い影響を与えます。

たかひろ
たかひろ

ドイツ人のように客側がサービスへの期待度を下げれば、無駄な労力をなくせそうだ!

日本人の優しすぎるという点が、働きすぎているという点につながっていると思います。

自分の心身を優先に考えれば、きっと長時間労働も減らせられて、社会全体が良い方向へと向かっていくでしょう。

まとめ:ゆとりを手に入れるには労働時間を減らす

「少ない年収でゆとりのある生活」を手に入れるためには時間が必要です。

時間がないから短時間で楽しめるショッピングをしたりして、お金を使ってしまいます。

時間を手に入れるためには、過剰なサービスを減らし、労働時間を減らすべきです。

過剰なサービスを減らすには、客側がサービスへの期待度を下げるというように、社会全体で意識を変えていく必要があります。

時間ができれば休日の過ごし方も変わってきて、公園でのんびり過ごしたり、山や海に行って自然と触れ合ったりと、お金をかけずに楽しむことができます。

今より働かずに生活が豊かになれば、本当の人間らしい生き方ができると僕は信じています。

まだまだ紹介できていない部分があります。

気になった方は以下のリンクから手に取ってみてください。

ドイツ人の生活を取り入れることで、働く時間が減り、自由な時間が増えるはずです。

 

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